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NUTAHARA RALLY SCHOOL|ヌタハラ・ラリースクール
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ヌタハラ・ラリースクール 第1回 陸別ステージ レポート
日本初の本格的なラリースクールとして注目を集める「ヌタハラ・ラリースクール」。その第1回が、去る7月23日から25日にかけて(25日はオプション開催日)北海道の陸別町を舞台に開催されました。当日は定員の4組8名が受講、全日本選手権参加経験者から地区戦に出場を続ける選手まで、幅広い層のラリーストたちが、さらなるスキルアップを目指して集いました。
 
このページでは、記念すべき第1期受講生となったみなさんの姿を通じて、「ヌタハラ・ラリースクール」の概要をレポートいたします。

 【受付 〜 個別ヒアリング】
 
7月23日(土)、14時の受付からスタートしたカリキュラム。座学会場となった陸別町の「オーロラハウス」には、早い人は1時間前に到着して準備に余念がありませんでした。
 
受け付け順に、まずは各参加クルー(ドライバー&コ・ドライバー)と奴田原文雄講師によるヒアリングが行われます。
 
ここでは講師とマン・ツー・マンで、ラリーに参戦する上でわからないことやドライビングなどの悩み、今回の受講で学びたいことなどを話していただき、この内容を参考に個々のスキルや目的に合った指導方法を構築していきます。
 
 【座学講習】
 
各組15分の個別ヒアリングが終わったら、全員が参加しての座学講習。
 
ここでは基本的なドライビングに必要とされる知識、車の挙動やタイヤの使い方、ラリーを戦う上で知っておくべきことなど、基礎的なことを中心に学んでいきます。
 
ただし、テキストはもちろん用意されていますが、一方的に講義を行うのではなく、随時参加者との質疑応答を行いながら、それぞれが知りたいこと、深く学びたいことを重点的に掘り下げるようにもしています。少人数制のスクール、その特色を活かしながらの講座運営を実践しています。
 
 【夕食・懇親会】
 
座学が終了した後、夕食の前に「ラリー・ミーティング」を開催。奴田原選手のラリードライバーとしてのヒストリーをご紹介、門外不出の(?)裏話も披露されて、大いに盛り上がりました。
 
その後は参加者全員と講師、スタッフが一同に介しての夕食。
 
全員の自己紹介も行われ、互いにお酒を酌み交わすなどして懇親を深めました。
 
これで初日のプログラムは終了。ただし、“夜の補修授業”として、宿の部屋に集まって熱心にラリー談義をされていた方もいらっしゃるようでした。
 
 【実技講習 (ドライバー編)】
 
日付が変わって2日目、いよいよ陸別サーキットに舞台を移しての実技講習です。
 
まずはサーキット内の広いスペースを活用して、スタートの練習から。実戦ではスタートだけで数秒を稼ぐことも難しくはないので、スタートと光電管の位置関係を把握した上で、シグナルのタイミングを巧くとらえてのスタートを反復練習していきます。
 
次にコーナーリングの荷重移動と車両の挙動をコントロールする練習。いわゆる“Jターン”を練習した後、サーキット内のコースを使った実践的なトレーニングへと進んでいきます。
   
 
 【座学講習 (コ・ドライバー編)】
 
ドライバーが基礎実技を受講している間、コ・ドライバーは別会場で佐藤忠宜講師による座学を受講します。
 
日本を代表するコ・ドライバーとして奴田原講師とチャンピオンも獲得している佐藤講師、その豊富な経験をベースにコ・ドライバーとしてラリーの実戦に臨むにあたって必要とされる準備や、規則を把握することの重要性、規則の解釈などについて学びます。
 
また、計時システム「TRICS」の開発者としても知られる佐藤講師、“ハイテク”を活用したラリーの戦い方もその一端を披露。多くの受講生にとって、“目からウロコ”の話も多かったようです。
 
 【実技講習 (ペースノート編)】
 
昼からはドライバーとコ・ドライバーが合流して、実技講習へと臨みます。
 
まずは、ラリーの要とも言えるペースノートの精度を高めるトレーニング。現代のラリーは準備、特にペースノートの完成度で勝負が決まるとも言われており、ペースノートをしっかり作り込むことは勝利への重要な鍵となります。しかし、その表現方法や用語の使い方などは決まりが無いだけに、精度を高めるのは簡単なことではありません。
 
今回はRALLY HOKKAIDOでもお馴染み、陸別サーキットと林道をつないだ「RIKUBETSU」のステージを、リバースでトレーニングに使用。まずは参加者クルーが、2回のレッキでペースノートを作成します。その後、TRDのヴィッツに奴田原講師がドライバーとして乗り込み、受講生コ・ドライバーがナビシートでペースノートを読み上げ、リアシートで受講生ドライバーがその様子を確認。ペースノートの表現や読み方などを講師が直接指導しました。
 
 【実技講習 (まとめ編)】
 
締めくくりは、「RIKUBERU・リバース」のステージを、参加者クルーが反復走行。ここまでに習得した基礎ドライビング、ペースノートなどについての内容を踏まえて、個々がスキルアップを図っていきます。
 
奴田原講師も受講生の質問に応えたり、受講生のドライビングに同乗したり、受講生の車両をドライブするなど、積極的に指導していきます。一方で佐藤講師は、奴田原講師が参加者と同乗している間に、コ・ドライバー受講生を指導。インカー映像なども見ながら、実践的なコ・ドライバーとしてのテクニックを伝授していきます。
 
走行についてはタイム計測は行わず、あくまでもそれぞれが課題をしっかりクリアして、スキルを高めることが目的。快晴にも恵まれた陸別のステージ、各参加者はここでそれぞれが実践的なトレーニングだからこそ得られるものを掴んでいたようです。
   

 【奴田原講師総評】
 
陸別ステージ受講生の皆さん、お疲れ様でした。
 
さらなるステップアップを目指す皆さんの真摯な姿勢には、スクールを開催した2日間、こちらも気の引き締まる思いでした。 ラリードライビングテクニックに対する個々の課題や次のラリーへの新たなヒント、このスクールで見つけて頂けたのではと思っています。
 
さて次回は林道ターマックです。
 
グラベルとはまた違ったスキルを求められるターマックラリーのあなたの課題を見つけましょう。木曽でお待ちしています。
 
 
ヌタハラ・ラリースクール パートナー企業