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OUTLINE
 
2011年 IRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ) 第6戦
「SATA RALLYE ACORES (サタ・ラリー・アソーレス)」
開催日程
2011年7月14日(木) 〜 7月16日(土)
開催場所
ポルトガル領 アソーレス諸島・サンミゲル島
競技内容
総走行距離 743.61km / SS(スペシャルステージ)数 17本 / SS総距離 205.09km /グラベル(非舗装路面)
天候/路面
LEG 1 : 晴れ / ドライ   LEG 2&LEG 3 : 雨 時々 晴れ / ウェット
参加台数
41台 (IRC登録車両 24台)
RESULT
成績 : IRC 10位

SS1
13.06km
SS2
7.50km
SS3
2.00km
(15) 9:26.2
(12) 6:54.9
(12) 2:05.1

SS4
7.90km
SS5
7.47km
SS6
18.30km
SS7
7.90km
SS8
7.47km
SS9
18.30km
SS10
7.15km
SS11
13.06km
SS12
7.50km
(10) 6:09.9
Canceled
(11) 15:25.9
(15) 6:19.9
(13) 6:21.4
Canceled
(9) 5:24.6
(15) 9:54.5
(14) 7:28.6

SS13
20.80km
SS14
21.94km
SS15
2.00km
SS16
20.80km
SS17
21.94km
TOTAL
205.09km
(10) 17:27.9
(13) 24:27.2
(8) 2:05.9
(8) 17:38.0
(8) 20:04.6
(10) 2:37:14.6

白地欄の表記は、「(IRC順位) タイム」
NUTAHARA'S REPORT COMMENT
4月20日に発表された、奴田原文雄選手のIRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)参戦プロジェクト。
その皮切りとなるシリーズ第6戦「SATA RALLYE ACORES」が7月14日から16日にかけて、大西洋に浮かぶポルトガル領アソーレス諸島で開催され、奴田原文雄選手/市野諮選手組はIRC部門の10位フィニッシュで初戦を飾りました。

ヨーロッパ大陸の西端に位置するポルトガルの沿岸からさらに1000km離れた大西洋上に連なるアソーレス諸島。大小9つの島々からなるこの地は、ヨーロッパはもとより北米からも多くの観光客が集まるリゾートアイランドです。その中で最大の面積を誇るサン・ミゲル島が戦いの舞台。自治権を有する諸島の首都であるポンタ・デルガダを拠点に、1965年にはじまった伝統ある一戦は幕を開けました。

淡路島(592.26平方キロメートル)をひとまわり大きくした感じのサン・ミゲル島(759平方キロメートル)。火山島であり、島のあちこちには温泉が湧きだしていて、温かい湖は観光名所のひとつにもなっています。また自然豊かな島にはアジサイが咲き誇っており、雰囲気は日本の伊豆に近いものがあります。
火山島ということで土質には火山灰も多く含まれており、ツイスティな路面は攻略の難しい一戦を生みだしています。

そんな「SATA RALLYE ACORES」ですが、奴田原選手組がドライブするスバルWRX STI spec Cは、一足先にコルシカでデビューした新井敏弘選手組のマシンと同様に、今年から新たに設けられたR4規定のFIA(国際自動車連盟)公認パーツを組み込んだ仕様。そしてもちろんカラーリングは伝統のADVANカラーをまとっていますので、2006年に奴田原選手が日本人として初めてモンテカルロラリーを制したことの記憶も新しいヨーロッパのラリーファンからも、大いに注目を集める存在となりました。

初日のLEG1二日目のLEG2については速報レポートで詳細をお届けしましたが、事前にテスト走行する機会も限られたことから、やや苦戦を強いられるかたちになってしまった奴田原選手組。
それでも、天候の悪化もあって上位陣を含めてリタイアが続出するタフなラリーを粘り強く走り、最終日のLEG3を迎えました。

LEG3は今大会最長の21.94kmと、これに次ぐ20.80kmのロングステージを2回ずつ走行し、間に2.0kmのSSS(スーパー・スペシャル・ステージ)をはさむというアイテナリー。前日の終盤ステージで見舞われたドライブシャフトのトラブルを克服した奴田原選手組、サービスで部品を交換して最終日に臨みました。

まずは20.80kmのSS13、ここはIRC登録組の10番手でフィニッシュ。しかし勝負どころでもあった最長ステージの1回目、SS14に入ってエンジンが吹けなくなるというトラブルが発生、この影響でコースオフを喫して脱出に時間を要してタイムダウンを喫してしまいます。この窮地を奴田原選手組はなんとか乗り切り、ショートステージのSS15はIRC組の8番手タイムにペースを回復。
終盤の2つのロングステージは大きなトラブルも無く、ともにIRC組の8番手タイムを叩き出して次の戦いにつながる速さを見せて、スバルWRX STI spec C・R4での初戦をIRC組の10番手でフィニッシュ。IRCのシリーズポイントを獲得するという戦績をおさめました。

シェイクダウン間もないマシンということもあり、セットアップもままならない中での参戦で奴田原選手にとっては“不完全燃焼”の部分も残りましたが、まずは初戦をしっかりと走りきって難しいラリーで完走を果たした「SATA RALLYE ACORES」。

8月26日から28日にかけてチェコで開催されるターマック戦の「Barum Czech Rally Zlin」、そして10月7日から9日にかけてイギリスで開催されるグラベル戦の「RACMSA Rally of Scotland」に向けて、チームと一丸となってパフォーマンスに磨きをかけていきますので、これからの挑戦にもどうぞご期待ください!


■奴田原文雄選手コメント

「はじめに、今回のIRCへの参戦に向けて多大なるご支援をいただいたスポンサーのみなさま、そして応援していただいたファンのみなさまにお礼を申し上げます。

初めて訪れたアソーレスですが、遠かったですね(笑)。日本からの片道移動時間は36時間くらいかかりました。サンミゲル島は移動していると伊豆半島のような雰囲気もあるリゾート地でした。ステージは石垣があったりと道幅が狭く、アップダウンも激しいものでした。勾配がきつくて、ハイスピード区間から低速コーナーまでバラエティ豊かな感じのコースです。
R4はテストをしてはいますが、その時とは若干仕様も変わっていました。なのでセットアップを詰める必要があったのですが、時間が足りなくてシェイクダウンの時間枠だけではベストな状態にまで持っていくことが叶いませんでした。なのでLEG1は探りながらの走行となり、ステージの合間でちょっとセットを変えたり、3本を走ったあとのサービスでも調整を進めていきました。

そんな中で印象深かったのはエンジンのパワフルさ。R4はエンジンについてはグループNと変わらないのですが、ランサーと比べてパワフルで、全くストレスを感じる部分はありませんでした。またR4仕様ということで車両重量が軽く、WRX STIの特性としてキビキビと動くのも美点。こうした良さをセットアップを詰めていけば、これからどんどん引き出して行けるだろうという手応えは感じています。
今回は足のセットが決まっていないために自分の思う様な動きをクルマがしてくれない面がありました。ゆえにグラベルということでドライビングの忙しさが増し、かつ雨や霧でタフなラリーとなったので、正直なところ“不完全燃焼”の部分はありましたね。

デビュー戦ということでいろいろなトラブルも発生してしまいましたが、まずは初戦をしっかり走りきってポイントも獲得したことで、最低限の課題はクリアしたと思っています。チェコ、スコットランドと次に向けての収穫もたくさんありましたが、逆に言えば『初めての参戦でした』という言い訳が通用しなくなることも事実。ですから気持ちを引き締めて残る2戦に臨んでいきたいと思っています」



>> 詳しいレポートはADVAN MOTORSPORTS WEBSITEをご参照ください
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