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【IRCチェコDAY2 : 初の東欧遠征を無事にフィニッシュ!】
奴田原文雄選手にとって初めてのIRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)参戦となった、第9戦の「Barum Czech Rally Zlin(バルム・チェコ・ラリー・ズリーン)」。
初めて訪れた東ヨーロッパのチェコ共和国でのラリー、マシンはP-WRCや全日本ラリーで幾多の栄冠を飾ってきたランサー・エボリューションIXではありますが、スウェーデンチームからレンタルした左ハンドル車という、"初めてづくし"とも言えるチャレンジです。

DAY1を総合27位/クラス10番手(クラスはS2000を除いたN4車両。以下同様)で終えた奴田原選手組、DAY2ではさらなるポジションアップを目指してステージへと向かいます。

この日は途中に20分サービスをはさんだ8本のSSを設定。昨日までとは全く異なる4本のステージを午前と午後に各1回走行します。

まずはズリーン市から西に20kmほど離れた場所にあるSS10・Halenkovice(ハレンコヴィツェ)からスタート。このステージは昨日走ったTrojak(トロヤーク)に次ぐ24.90kmのロングステージです。
残念ながらこの週末は天候がすっきりとせず、雨は降っていなくともステージの路面は完全ドライにはなりませんでした。ゆえに場所によって濡れているような"まだら"状態もあるなど、難しいラリーを一層シビアな戦いにしています。

SS10ではテクニカルトラブルに見舞われるマシンが多かったのですが、奴田原選手組はトラブルとは無縁の快走。クラス10番手の15分21秒7であがり、ポジションはクラス8番手/総合24番手に浮上。
続いてはHalenkovice(ハレンコヴィツェ)の南およそ5kmほどにあるSS11・Kudlovice(クドロヴィツェ)に向かいます。このSS11は11.39km、クラス11番手となる6分51秒1でフィニッシュ。これでクラス順位は9番手/総合順位を26番手に下げたものの、まだまだ挽回のチャンスは多く残されています。

SS12のVelky Orechov(ヴェルキー・オレホフ)はズリーン市の真南およそ15kmほどというロケーション。7.14と比較的短めのステージですが、ここを奴田原選手組は4分17秒9であがり、クラス8番手をマーク。
ポジションをそのままキープして次はSS13、ズリーン市南部郊外のPindula(ピンドゥラ)に設けられた19.76kmのステージです。ここではアクシデントで戦列を離れる車が何台も現れましたが、奴田原選手組はクラス8番手となる12分12秒7でフィニッシュ。これでポジションをクラス7位/総合24位にアップして、サービスに戻ります。ちなみにSS13は奴田原選手組の後に走っていたマシンのクラッシュにより、途中でキャンセルとされてしまいました。

20分のサービスを受けていよいよラリーも終盤、残すはリピートとなる4つのステージ。

ところがSS14・Halenkovice(ハレンコヴィツェ)は雨になったことからアクシデントが続出。今度は奴田原選手組の前にスタートしたマシンがクラッシュしたことによって2連続キャンセルとなりました。
終盤に来て過酷なサバイバルラリーが牙を剥くかたちになりましたが、SS15・Kudlovice(クドロヴィツェ)を7分20秒5のクラス9番手、SS16・Velky Orechov(ヴェルキー・オレホフ)はクラス7番手の4分36秒3であがり、いよいよラリーも大詰め。

最終のSS17・Pindula(ピンドゥラ)をクラス8番手の12分53秒8でしっかりと走りきって、大勢の観客が待ち受けるセレモニアルフィニッシュ。
初めてのIRC参戦でまずはしっかりと結果を残した奴田原選手組、東ヨーロッパでも高い存在感を見せた一戦でした。

IRC公式ウェブサイトの「GALLERY」に、奴田原選手組の写真も多く掲載されています。


■奴田原文雄選手コメント
「大きなトラブルもなく、IRCチェコ・ラリーを総合24位で完走することができました。
今回は事前のテストが僅か2時間しかとれないなど、いろいろな制限もある中での参戦ではありましたが、とても貴重な経験をさせていただきました。
初めてのチェコ・ラリーでしたが、レッキはコースがクローズされておらず、一般交通に混ざってのものでした。ゆえに対向車もあったりで、本番をイメージしたペースノートを造り込めなかったのは計算外でした。
路面はターマック・ラリーと言えど日本のように綺麗な舗装ではなく、補修を重ねた場所がある一方で穴があったりと、日本の常識は通用しません。さらに天候の影響もありますが滑りやすい箇所が多く、これが特に泥が出ているとか見た目でわかるような感じではなく、いきなり滑るような難しい路面なのです。こうしたシチュエーションですから、地の利がある地元勢が速いことも結果にも現れていました。
私たちは遠く日本から参戦したということで注目を集め、多くの取材を受けました。そんな中でまずはしっかり結果を残すことが出来てホッとしています。レンタルしたマシンも無傷で走りきりましたが、壊したら自腹だったので、これは個人的に重要なポイントでした(笑)。
最後になりましたが今回の参戦にあたってご支援・ご協力をいただいた多くの皆様、そして遠く日本からご声援を送っていただいたファンの方々、本当にありがとうございました」
 
 
 
     
 
2010年8月30日