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OUTLINE
 
2016年 全日本ラリー選手権 第9戦 「新城ラリー 2016」
開催日程
2016年11月4日(金) 〜 11月6日(日)
開催場所
愛知県・新城市 近郊
主   催
モンテカルロ・オート・スポーツ・クラブ (MASC)
競技内容
総走行距離 410.401km / SS(スペシャルステージ)数 17本 / SS総距離 106.941km / ターマック(舗装路面)
天候/路面
DAY 1 : 晴れ / ドライ   DAY 2 : 晴れ / ドライ
参加台数
73台
RESULT
総合成績 : リタイア / JN-6クラス成績 : リタイア

SS1
11.123km
SS2
8.831km
SS3
6.984km
SS4
0.864km
SS5
11.123km
SS6
8.831km
SS7
6.984km
SS8
0.864km
SS9
8.831km
SS10
6.984km
Day1
71.419km
(2) 9:23.3
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SS11
0.864km
SS12
7.305km
SS13
5.216km
SS14
6.984km
SS15
0.864km
SS16
7.305km
SS17
6.984km
Day2
35.522km
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Total
106.941km
Retire


カッコ内はステージタイム順位。
NUTAHARA'S REPORT COMMENT
4月に九州は唐津で開幕した、2016年の全日本ラリー選手権。早いもので全国を転戦してきたカレンダーも残すはひとつ、今年もシーズンを締めくくる最終戦は愛知県新城市を舞台に開催される「新城ラリー 2016」だ。ホストタウンとなる新城市、さらに愛知県も強力にサポートするこのラリーは、今ではシリーズ屈指の観客動員を誇るビッグイベントへと成長。メイン会場となる新城総合公園には、ファミリーやカップルなどが多数足を運び、この大会でラリーを初めて間近にするという人も多い。
 
また、奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手組が駆る「ADVAN-PIAAランサー」、その走りを足元で支え続けている横浜ゴムにとっても、工場を構える街ゆえにホームラリーとも言える位置づけとなる。今回、レッキ前日の3日(木)には奴田原選手が横浜ゴムの新城工場に招かれ、大勢の皆さんにお集まりいただいて壮行会を催していただいた。
 
8戦を終えてシリーズランキング争いは、奴田原選手組と勝田範彦選手/石田裕一選手組の一騎討ちに絞られた。ともに王座奪還を目指す立場、そして勝田選手にとっては地元ということでこちらもホームラリー、互いに一歩も譲らない激戦が予想されるところだ。
 
去る2月に新東名高速道路が延伸開通、新城インターチェンジや長篠設楽原パーキングエリアが供用を開始。新城総合公園はインターチェンジからおよそ3kmという立地ゆえ、遠方から車で訪れるギャラリーの利便性は格段に高まった。さらにラリーウィークは好天に恵まれたこともあり、今年は土日で53,000人(市役所発表)という大勢の市民やラリーファンが観戦に足を運んでくれた。
 
新城でのラリーと言えば、桜淵公園をメイン会場としていた時代から「雁峰(がんぽう)林道」が名物ステージとして知られている。ストレートがほとんど無く、タイトなコーナーが右へ左へと連続するロングステージ。しかも路面は木々に覆われて太陽の光があまり届かないこともあり、苔むしてスリッパリーなコンディション。もっとも、近年は場所によっては路面グリップが高まっているのだが、やはり雁峰の独特なコンディションを如何に攻略するかはひとつの鍵になる。
 
今回はDay1で2回走行する「雁峰北 (11.123km)」はその名の通りだが、さらにパーキングエリアに由来する名称とされた「長篠設楽原 (8.831km)」とDay2の「上平井 (5.216km)」も事実上はそのほとんどで雁峰林道を走行する。一方で、本宮山スカイラインを使う「鬼久保」は幅の広いハイスピードなステージ、この道は2日間で5回走行するため、合計距離は約35kmとSS(スペシャルステージ)全体のおよそ3割を占める。
 
ランキングリーダーとしてゼッケン1をつける奴田原選手組、4日(金)の夕方に市内中心部近くで行われたセレモニアルスタートでは、リバーススタートだったことから参加全車の“大トリ”として小学生らから大きな声援を受けた。
 
明けて5日(土)、気持ちよい秋晴れの下でいよいよ戦いがスタート。SS1は「雁峰北 1」、秋晴れの日射しは7時35分のスタート時点でもほとんど路面に届いていない。中にはヘッドライトを点灯して走行する車両もあるほどの暗さ、時間帯が早いことから気温は上がっておらず、日射しの届かない路面の温度も低いままだ。
 
そんな中、奴田原選手組はセカンドベストをマーク。トップを奪った勝田選手組との差は7.0秒、単純にこの差だけを見るとオープニングから大きなビハインドを背負ったように見えたかもしれない。そこで、昨年の大会と比較してみると興味深いことが見えてくる。昨年、「雁峰北 1」は今年同様にDay1のオープニングステージとして設定され、距離は11.139kmと今年とほぼ同じである。スタート時刻は1号車が8時35分で、これは今年のほうが1時間ほど早い。コンディションは今年同様に晴れ/ドライ、気になるタイムは9分22秒4をマークしていた。今年のタイムは9分23秒3、ほぼ同じであることがわかる。
 
ただ、大きく違うことがひとつ。それはタイヤであり、昨年は俗に“Sタイヤ”と呼ばれている「ADVAN A050」を装着していた。一方、今年は規則が改定されたことにより、高い環境性能も併せ持つストリートスポーツラジアルタイヤ「ADVAN A052」を装着している。このオープニングステージの結果は、ハイスピードな「鬼久保」ではこちらに分が有ると見越した上で、「長篠設楽原」で如何にライバルとの差を縮めるかが勝負所と目された。
 
SS2「長篠設楽原 1」。奴田原選手組はスタートからフルプッシュで、テクニカルな上りの道を攻めていく。1.6kmを駆け抜けて左ヘアピン、ここをロスなくターンして雁峰林道の本線に入る。ちなみに、ここまでのスプリットタイムは勝田選手組よりも約1秒速かった。その勢いをキープしていく奴田原選手組。しかしスタートから約2.3km地点の路面に、土や砂が出ていた。検証したところ、金曜日のレッキ終了後に通行した一般車両が出したものと思われたが、これに足をすくわれてしまう。
 
一瞬でマシンはスリップ、奴田原選手の卓越したテクニックでもリカバリーする余裕は残されなかった。惜しくもコースを外れて立ち木に衝突、マシンは大きく破損してしまいこれ以上を戦うことは許されず。残念ながらリタイアとなり、シリーズランキングは2位という結果で2016年の戦いを終えた。
 
 
■奴田原文雄選手コメント

「多くの皆さんに応援していただいた2016年シーズンですが、残念ながらチャンピオン奪還はなりませんでした。また、SS2ではコースを塞ぐかたちでストップしてしまったことから、参加されたみなさんにはご迷惑をお掛けしてしまいました。リタイアした箇所は路面に土や砂が出ていて、ハイスピードでプッシュしていたこともありリカバリーする余裕がありませんでした。マシンは破損してしまいましたが、佐藤選手ともどもクルーに怪我などはありません。
残念ながらシリーズは2位という結果になりました。この一年間、全国でご声援を送っていただいたみなさん、ありがとうございました」


>> 詳しいレポートはYOKOHAMA MOTORSPORTS WEBSITEをご参照ください
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